大型犬は、その大きな体と穏やかな性格で家族に安心感を与えてくれる存在です。
しかし、しつけを誤るとその体格ゆえに人や周囲に危険を及ぼす可能性があります。
「可愛いからつい甘やかす」「小型犬と同じ感覚で接してしまう」といった初心者のミスは、大型犬にとっては致命的なNG行動に直結します。
実際に、散歩中の引っ張りや飛びつきが原因で事故につながるケースも報告されており、飼い主の正しい知識と対応が欠かせません。
今回は、大型犬のしつけで避けるべき失敗とその理由、そして安全で信頼関係を築くためのポイントを解説します。
NG行動は4つ!初心者がやりがちな失敗
大型犬のしつけで特に注意すべきNG行動は、次の4つです。
- 力で押さえつける
- 一貫性がない
- 甘やかしすぎる
- 運動不足のまましつけようとする
これらを繰り返してしまうと、信頼関係が壊れるだけでなく、成犬になったときに制御できなくなります。
大型犬だからこそ注意が必要なワケ

大型犬は体格の成長が早く、わずか数か月で力も体重も人間の子どもを超えるほどになります。
小型犬のように「抱っこして止める」ことはできず、間違った対応をすると飼い主自身が危険にさらされることもあります。
実際にニュースでも「散歩中に犬が急に走り出し、飼い主が転倒して骨折」「大型犬が飛びついて通行人を驚かせトラブルに発展」といった事例が報じられています。
こうした事故は、幼少期からの正しいしつけと運動習慣で防ぐことができるのです。
NG行動ごとの具体例
力で押さえつける
「言うことを聞かせるために押さえつける」――これは初心者がやりがちな行動です。
しかし大型犬は力が強いため、押さえ込もうとしても逆に抵抗され、飼い主が怪我をするリスクがあります。
さらに恐怖心を与えることで、犬は「この人は怖い存在」と学習し、従うどころか攻撃性や不信感を強めてしまいます。
→正しい対応は、望ましい行動をしたときに褒める「ポジティブ強化」。
安心感と信頼をベースにすることで、自ら従う関係が育ちます。
一貫性がない
昨日はソファに乗るのを許したのに、今日は怒る。
こうした対応の揺れは、犬にとって「ルールがわからない」状態をつくります。
特に大型犬は家族みんなと接する時間が多いので、誰かひとりでも態度が違うと混乱が加速し、結果的に問題行動が定着してしまいます。
→家族全員でルールを統一することが重要です。
甘やかしすぎる
子犬のときに「可愛いから」と飛びつきや要求吠えを許してしまうのは、大型犬では危険。
成犬になれば30kgを超える体で飛びつかれることになり、人を転倒させるリスクがあります。
要求吠えも、近隣から苦情が入るほどの騒音になりかねません。
→「可愛いから」で済ませず、子犬のときから「一貫して」コントロールする必要があります。
運動不足のまましつけようとする
大型犬は1日に2回以上の散歩やドッグランでの発散が欠かせません。
十分にエネルギーを使っていない状態で「落ち着け」と言ってもしつけはうまくいきません。
運動不足はストレスの蓄積や破壊行動の原因にもつながります。
→しつけの前提は「体と心が満たされていること」。
小型犬ではOKでも大型犬では危険になる行動
小型犬では「かわいい」と済まされても、大型犬では危険度が跳ね上がる行動があります。
行動 | 小型犬の場合 | 大型犬の場合 |
---|---|---|
飛びつき | 抱っこして止められる。かわいい仕草として受け取られることも多い。 | 人を転倒させたり、子どもや高齢者を大怪我させる危険がある。 |
要求吠え | 家の中だけで済む程度の騒音。飼い主が困るレベル。 | 大声になりやすく、近隣トラブルや苦情に直結する。 |
引っ張り散歩 | 飼い主が力で制御できる場合が多い。 | 大人でも制御不能になり、交通事故や転倒事故につながる。 |
テーブルに前足をかける | 食べ物を取ろうとしても小さな範囲。 | テーブル上の料理や物を簡単に取れてしまい、誤飲や事故のリスクが高まる。 |
→このように「サイズの違い」がそのまま飼育リスクの差として表れるため、大型犬では小型犬以上に一貫したしつけが欠かせません。
しつけを成功させるためのコツ

では、どうすれば正しくしつけができるのでしょうか。ポイントは次の4つです。
「叱る」より「褒める」
望ましい行動をしたらその場ですぐに褒めることで、犬は「こうすればいいんだ」と理解します。
逆に叱るだけでは「何がいけなかったのか」が伝わらず、不安や恐怖心を生む原因に。
たとえば散歩中に座って待てたらすぐに褒めることで、落ち着いた行動が習慣になります。
家族「全員」でルールを統一
犬は家族全員を「群れの仲間」と見ています。
誰かがソファに乗るのを許し、別の人が怒る――この矛盾が一番の混乱要因。
家族でルールを決めて徹底することが、犬にとって安心できる学習環境につながります。
十分な運動を確保
運動不足は問題行動の最大の原因のひとつです。
大型犬は体力があるため、少なくとも1日2回の散歩やドッグランでの自由運動が必須。
エネルギーが発散されれば精神的にも落ち着き、学習に集中できるようになります。
早期から習慣化
子犬期の経験は、その後の行動を大きく左右します。
たとえば「人や犬と落ち着いて挨拶する」「ハウスで静かに休む」といった習慣を子犬のうちに覚えると、成犬になっても安定した行動がとれるようになります。
日本動物病院協会や獣医師の間でも、「体罰ではなく褒めて伸ばす」ポジティブトレーニングが推奨されています。
褒められることで犬は安心感を得て、自発的に良い行動を繰り返す――これが、人と犬の信頼関係を深める最も効果的なしつけ方法なのです。
ほっとひと犬の実体験エピソード
🐾 「お手はできても、目を見てくれない」――信頼関係の本当の始まり
最初の頃、うちの子は「お手」や「お座り」は完璧にできていました。
でも、名前を呼んでも目をそらすことが多く、「言うことは聞くけど、心は通じてない気がする」と感じたんです。
そこで意識したのが“アイコンタクト”。
最初は目を合わせたらすぐに褒める、小さな積み重ねから始めました。
すると、いつの間にか「次は何するの?」と自分から目を見てくれるようになり、
指示よりも「気持ちの通い合い」が増えていきました。
お手や待てよりも、「信頼して見てくれること」こそが一番のしつけ。
その瞬間から、ただの“飼い主と犬”ではなく“パートナー”になれた気がしました。
まとめ|NG行動を避け、正しいしつけで快適な暮らしを
大型犬のしつけでは「力に頼らず、褒める」「一貫性を守る」「運動を確保する」ことが重要です。
初心者こそNG行動を避け、正しい方法を取り入れることで、犬と飼い主双方にとって快適で安心できる暮らしが実現します。
そして、「サモエドやバーニーズと実際に触れ合いながらしつけのヒントを得たい」という方には、東京都江戸川区の大型犬カフェ【ほっとひと犬】がおすすめです。
都会の真ん中で大型犬と自然に過ごす時間を体験してみてください。
アクセス・予約情報
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