

「特別な時間」をご一緒に
先日、江戸川区・一之江にあるB型作業所「土の夢」の
9名の皆さまが「ほっとひと犬」に来てくださいました。
大型犬とふれあうために足を運んでくださった皆さまとの時間は、
とてもあたたかく、心に残るものでした。
その様子を、ほんの少し写真と一緒にご紹介させてください。

「B型作業所」ってどんな場所?
「B型作業所」とは、障がいのある方が自分のペースで働きながら、社会とのつながりを感じることができる福祉施設です。A型との違いは雇用契約がないこと。無理なく、柔軟に参加できることが特徴です。
仕事内容は施設ごとにさまざまで、軽作業や創作活動、地域イベントへの参加など、利用者一人ひとりの特性や希望に合わせて選ばれます。
大切にされているのは、「自分にもできた」という実感。作業そのものだけでなく、仲間とのやりとりや地域との交流を通して、小さな自信と笑顔を育んでいく場所です。

心落ち着くふれあいタイム
そんな皆さまと、わんずたちとのふれあいが始まりました。
来店された瞬間は少し緊張気味だった皆さまも、犬たちのゆったりした表情や、もふもふの毛並みに自然と引き込まれていくように、少しずつ笑顔が広がっていきました。
- サモエドあふろ君の横に座って優しく撫で続ける方
- セントバーナードむちゃ君の大きさに驚きながらも、じっと見つめて心を通わせる方
- 「この子、ずっとそばにいてくれるね」と隣でゆっくり過ごすゴールデンレトリバーきんぴらちゃんに静かに語りかける方
言葉は少なくても、犬たちと過ごす時間の中に、たしかな“安心”があったように感じます。
犬たちも、皆さまの優しい雰囲気をすぐに感じ取ったようで、リラックスした表情で寄り添い、時にそっと寄りかかる姿が見られました。

ただ“いるだけ”でいい場所
日常生活の中では、無意識のうちに「ちゃんとしなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」と、自分を抑えて過ごしている方も少なくありません。
でも、「ほっとひと犬」は、“何かをしなくてもいい場所”です。
犬たちは、人に評価を求めたり、結果を気にしたりはしません。ただそこにいてくれるだけで、十分。
そのやさしさに触れた皆さまの表情が、ふれあいの時間が進むごとにどんどん穏やかになっていく様子がとても印象的でした。
スタッフにとっても、犬たちにとっても、そんな姿に触れられるのは、かけがえのない喜びです。

“特別じゃない日”を大切に
「特別な体験」というと、どこかイベント的な非日常をイメージするかもしれません。
でも、犬とただゆっくり過ごすこの時間が、決して“特別”ではなく“日常の一部”として感じられたなら、それが何より嬉しいことです。
今回ご一緒した時間は、たった1時間。けれど、その中にいくつものやさしいやりとりがありました。
「楽しかった!」「怖くなかった!」「また来たい!」
そんな声がぽつりと届くたびに、「ここに来ていただけて良かったな」と心から思いました。

ほっとひと犬として、できること
私たちは大型犬とのふれあいを通して、「人と犬がともに過ごせるやさしい時間」をつくることを目指しています。
そこに、年齢や立場、障がいの有無などの境界線はありません。
今回のような出会いがあるたびに、犬たちの持つ力、そして「場所」が果たせる役割の大きさを改めて実感します。
特別な準備やスキルがなくても、誰でも安心していられる場所があること。
そして、犬たちがそのきっかけになれること。
そんなふれあいの場が、今後ももっと広がっていったらいいなと思います。


「土の夢」ってどんなところ?
今回お越しくださった「土の夢」は、江戸川区一之江にある就労継続支援B型作業所で、陶芸を中心としたものづくりに取り組んでいる施設です。
特定非営利活動法人えどがわ悠人会が運営しており、施設内では陶器制作やアクセサリー作りのほか、軽作業、内職、さらにはカフェ運営も行っています。利用者の方々が、「ものを作る喜び」や「人と関わる楽しさ」を実感しながら働ける環境が整っています。
また、敷地内にある「気まぐれ飛行船」というカフェでは、調理や接客、配膳などにも関わることができ、作業所内だけにとどまらない多様な経験が積めるのも魅力です。
「福祉」や「障がい者支援」という言葉から連想されがちな堅苦しさはなく、土の夢さんの雰囲気はとてもやわらかくてあたたか。利用者の方が自分らしく日々を過ごしている様子が、施設全体から伝わってくる場所です。

またお会いできる日を楽しみにしています

YSG「土の夢」の皆さま、
この度は「ほっとひと犬」にお越しくださり、本当にありがとうございました。
スタッフも犬たちも、皆さまと過ごせたことを心から嬉しく思っています。
またいつでも、ふらっと遊びにいらしてください。わんず一同、しっぽをふってお待ちしています🐾